中国MBAの大学を決めるときの6つの考慮点

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今回は中国MBA全般について書いてみたいと思います。

欧米のMBAに比べると圧倒的に大学の選択肢は少ないものの、地域や大学によってある程度特色があるので簡単にまとめてみます。

※重要:清華大学MBA出身の筆者が感じた、超主観的な情報で、必ずしも正しいとは限りません。大学情報集めに際しては、Webや卒業生等を通じて、必ず最新の状況をご確認ください。

論点1(大前提):英語 vs 中国語

まず、大前提として授業での語学ですが、本記事では英語のMBAを前提とさせていただきます。(というか中国語オンリーのMBAの状況をあまり知らず・・・)

その前提の元で、日本人にとっての中国フルタイムMBAの選択肢は、特殊なニーズが無い限りはおそらく下記の7(もしくは10)大学に絞られます(交換留学は除く)。

※ [ ]の数字は、Financial Times MBA Ranking 2015 です

中国本土 国立 北京 清華大学、北京大学
上海 復旦大学 [55]、上海交通大学 [55] ※上海にこだわる場合
広州 中山大学 ※広州にこだわる場合
私立 北京 長江商学院
上海 CEIBS [11]
香港 香港科技大学 [14]、香港大学 [28]、香港中文大学 [30]

なお、英語がメインだけど中国語でも授業を受けたいという場合は、中国本土の国立大学がベターです。例えば、清華大学では選択科目はもちろん、いくつかのコアクラス(例えば、MarketingやCorporate Financeなど)でも英語と中国語の語学が選択可能です。また、中国人比率も高いので良くも悪くも中国語が必要な機会が相対的に多い気がします。

論点2:香港MBA vs 中国本土MBA

国際色

基本的に香港のほうが国際色が強く、クラスメートのグローバル比率も高いです。ただしビジネス的には香港ベジネスは中国本土とはほとんど別物だと思うので、中国ビジネスにこだわるなら中国本土がベストだと思います。

留学期間

香港と中国本土(私立)は1年〜1年半、中国本土(国立)は基本は2年です。短期集中での早いキャリア復帰を重視するか、腰を据えて自分のやりたい活動をするかのチョイスになると思います。中国本土の2年目は自由時間が多いため、語学学習、交換留学、インターンシップ、起業などに時間を使う人が多いです。

TOEFL

中国本土MBAでは、基本は受験にTOEFLが不要です(GMATのみ)。また、清華大学やCEIBSはGMATに変わる大学独自のテストもあるため、場合によってはGMATの公式スコアがなくても入学可能です。

中国語

中国語(普通話)を習得したい場合は、中国本土がベターです。香港社会は英語と広東語と中国語(普通話)が混ざって運用されていますが、中国語(普通話)が通じない場合もありますし、そもそも漢字が繁体字のため、中国本土に比べて色々と面倒な点が多いです。(※ただし、中国本土でも広州は繁体字です)

生活水準

家族連れ留学の人などにとって、生活水準は香港がベターだと思います。香港は街中で普通に英語が通じますが、上海以外の中国都市は北京も含め日常生活では英語がほとんど通じないと思ったほうがいいです。また、中国本土はインターネットが遅く、Facebook、Youtube、日本の一部ブログ等が規制されていて閲覧できません(月1000円程度のVPNサービスを使えばある程度は改善します)。さらに、大気汚染についても、香港のほうが中国本土よりも圧倒的に軽微ですし、気候も暖かいので暮らしやすいと思います。

論点3:北京 vs 上海 vs その他地方

都市別の役割

北京は政治の中心、上海はビジネスの中心、広州(+深セン)は起業の中心になりつつあります。卒業後のキャリアが具体的に決まっていればそれにあわせて都市を選ぶのもいいと思いますが、個人的にはそこまで気にしなくていい気がします。就職活動やインターンシップ探しは上海のほうが探しやすいため、2年目にインターンシップで上海や香港へ移動することもできます。

生活

上海のほうが生活水準が高いです。タクシーなども、北京に比べると英語も比較的通じる気がします。また、大気汚染は南に行くほど軽微になります。

論点4:国立 vs 私立

知名度

知名度は、国立大学が圧倒的に高いです。北京大学や清華大学は中国人で知らない人はまずいないですが、私立系大学はある程度のビジネスマンでも名前すら知らない場合も少なくないです。知名度が高く卒業生の多い大学を卒業していれば、人脈が重視される中国でのネットワーキングは多少なりとも有利になるでしょう。

期間

上述の通り、国立は2年が基本ですが、私立は1年〜1年半と短いです。

学費

コースや期間によりますが、当然、私立のほうが国立よりも高額です(ざっくり年間で100万〜600万程度だと思います)。また、国立の一部大学であれば百賢(Bai Xian)などの条件のいいスカラーシップも比較的取りやすいです。(私立にも色々あると思いますが、詳しくないので割愛)

論点5:ランキング

Financial Times MBA Ranking 2015 などのMBAランキングが高い学校のほうが、”統計的”には、卒業後の給料の上昇率等が高いため有利です。ランキングについては色々と議論があるのでお好みで。

なお、中国国内のランキングでは、だいたい北京大学、清華大学が1位、2位を争っています。

論点6:大学独自の特色

上記を踏まえ、ざっくり方向性を決めた後は、必ずWebの情報や卒業生を頼りに個別に確認してください。例えば清華大学MBAの独自の特色としては、以下があります。

  • MIT Sloan MBAと提携しており様々なメリットが有る
  • アメリカ色が強く外部の世界のトップクラスとのコネクションが超強力
  • デュアル学位プログラムが豊富
  • 短期海外プログラムが豊富
  • アントレプレナー色と理系色が強い

これについては、また別記事で紹介したいと思います。