最先端?北京のクラウド型レストランに行ってきた

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近年、中国ではスマートフォン普及率が既に日本を上回っており(※1)、中国では政府が策定した「インターネット+」というスローガンの元、インターネットを使った様々なスタートアップが立ち上がっています。中国のインターネットを使った新しい技術/ビジネスは既に日本より進んでいいると言っても過言ではない状況です。

(※1)ちょっとデータが古いですが、2014年グーグル調査によると、中国のスマートフォン普及率は70%に対して、日本は46%とのことでした。

そこで、先日、北京にオープンしたクラウド型レストランに行ってきたのでレポートしたいと思います。

今回レポートする店は、YES!桂という店で、北京では2店舗(国貿店、五道口店)あるようです。

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インターネットと現実を融合したO2O(Online to Offline)形式のクラウド型レストランで、注文や支払いが全て携帯(インターネット)で完結することが大きな特徴です。

以下、実際に行ってみた際のレポートです。

1)席についてテーブルのQRコードをスキャンする

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テーブルのQRコードを携帯でスキャンして、レストランのオンラインプラットフォームにアクセスします。

2)Wechatの公式アカウントに登録
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QRコードスキャン後、Wechat(中国で最も普及しているLineと同じようなアプリ)の公式アカウントに登録すると、店のプラットフォームに入ることができます。

3)プラットフォーム上で注文をする

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Webプラットフォーム上でメニューを見ながら、携帯で食べたいものを注文します。

また、注文時には、持ち帰りの指定や辛さの調整なども可能です。

4)Wechatで支払いをする

注文後、Wechatの電子決済機能、Wechat Paymentを通じて支払いをします。

ちなみに店にはレジもないため、現金での支払いは不可能です。

5)電光掲示板で呼び出されるのを待つ

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支払いが完了すると、店の電光掲示板に、Wechatの写真、名前が表示されます。

注文した食べ物ができた時点で機械の自動店内アナウンスがされます。

例「Aさん(Wechatに登録されている名前)の料理が準備できました、XX番まで取りに来てください」

6)食べ物をピックアップ

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指定された番号に、食べ物が準備されるので取りに行きます。

ちなみに、この店が扱っているのは広西の特産である、米粉(ビーフンのようなもの)を使った中国式麺料理です。

食べ終わったら自分で食器を返却エリアに返して終了です。

今回は開店したばかりということもあってか、店に入った時に、店員が簡単にやり方を説明してくれました。ただ、それ以降は、注文、支払い、店を出るまで、店員と会話することなく全てが完結したため、本来は店の接客スタッフはいなくても成り立つのだと思います。

まとめ)メリデメを考える

この店、ちょっと思いつくだけでも

  • 注文/食事のサーブ/支払いが全て自動のため、店員の費用が削減できる
  • 支払いが全てオンラインで完結するため、現金にまつわるコスト(現金輸送/計算/セキュリティ等)が削減できる
  • 客をWechat公式アカウントに登録させることができるため、今後のキャンペーンなどの広告を発信できる
  • レジのPOSにはない、詳細なマーケティングデータが取得できる(リピーター率など)
  • リピート客には過去の注文データを分析して、食事のレコメンドなんかもできそう

などのメリットがありそうです。

ただし、上記は全て店側のメリットですが、顧客側のメリットは正直ちょっと微妙です。レジに並ぶ必要がない、財布が不用などのメリットはあるものの、逆にプライバシーの問題や、そもそもスマフォを持ってない人が注文できないなどの問題もあります。

日本はスマートフォン普及率や、スマートフォンでの決済(Line Pay等)導入率が中国ほど高くないため難しいかもしれませんが、牛丼チェーンなんかでやったら面白そうです。深夜営業時の強盗で問題になった某チェーンとかでどうでしょうか。

以上、中国のクラウド型レストランの紹介でした。

ちなみに、味はいまいちでした。

おまけ

レストランではありませんが、似たような仕組みで2016年からはクラウド型の自動販売機もよく目にするようになってきました。

下図の左はコーヒーメーカ、右は普通の清涼飲料水です。

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商品を選んだら、液晶に表示されたQRコードでプラットフォームにアクセスをして、モバイル決済をします。支払い完了すると飲料が出てくるという仕組みです。

中国では、最高額の貨幣が1元(約17円)と少額で、しかも紙幣に比べるとあまり流通していない地域も多い(※2)ため、あまり自動販売機が流通していませんでした。例えば、従来の自動販売機では3元の水を10元紙幣で決済すると、7枚の大きな1元貨幣(500円硬貨を1回り小さくしたサイズ)がお釣りでくるため、利用が敬遠されがちです。

(※2)北京など中国北部では1元紙幣の流通量が多く、1元貨幣を見ることはあまりありません。一方で上海など中国南部では1元貨幣のほうが流通量が多いイメージで、地域によって違いがあります。

支払い機能をオンライン決済に限定することで、貨幣の問題と、ついでにセキュリティの問題までがクリアされるため、今後は流行るのかもしれません。

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